
直方の多賀神社(直方市大字直方)で4月11日~13日の3日間、災難厄よけ・開運を祈願する行事「春季大祭 擲桃祭(てきとうさい)」が行われ、約3000人が訪れた。
禰宜(ねぎ)の青山政道さんは「この祭は、古事記での記述に、祭神の伊邪那岐尊(いざなぎのみこと)が黄泉(よみ)の世界から逃れる際、桃を投げて追っ手から逃れたことに由来する。災難を逃れ、開運を導く桃の代わりに、餅や菓子を投げるようになった」と話す。
赤・白・ピンクなど13種類、約400本の桃が満開を迎えた境内で、祭典に続いて大塚進弘直方市長らが餅まきを行った。
田川市から訪れた吉田幸枝さん・桃子さん親子は「桃がきれいと聞いて初めて訪れた。桃がちょうど見頃で、餅も拾えて良かった」、福智町から訪れた津川忠和さん・千恵美さん夫婦は「縁起物なので餅が拾えなくても、その場にいることが大切」と、それぞれ話していた。
青山さんは「例年よりも桃の満開が遅かったが、多くの参拝者に来ていただけて良かった」と振り返る。