
障害の有無や年齢にかかわらず誰もが楽しめる運動競技を通じて交流を深める「よこいと運動会」が6月1日、直方市体育館(直方市直方)で行われ、約300人が参加した。主催は直方市社会福祉協議会。
今年で48回目を迎える同運動会。第1回からボランティアとして関わっている「直方手話の会」の榊京子さんは「社会福祉協議会に関わるボランティア関係者の横のつながりが少なかったことがきっかけで始まった。回を重ねるごとに関わる人が増えてきている」と話す。「今年は地域の高校生や大学生など、若い人が参加してくれた。より多くの人が障害について理解するきっかけになれば」とも。
同協議会の香川亜弓さんは「目の不自由な方に全体の状況が分かるように実況中継するなど、障害のあるなしにかかわらず楽しめるようにした」と話す。
パラスポーツから着想を得た「U・FO」では、目の不自由な人がベルや拍手の音を頼りにフライングディスクを投げて輪の中を通すことに挑戦。車いすを使った「車いすリレー」や子ども向けの「ケーキチャレンジ」など14の競技が行われた。
盲導犬のニックと選手宣誓を行った相浦和枝さんは「最近で一番緊張した。間違えずに宣誓できて良かった」と振り返る。
家族と初めて参加した小学6年の岡本旻君は「難しかったけど、楽しかった。来年も参加したい」、毎年参加している松木雄大さんは「仲間がたくさんいて、関わる人がみんな優しい」、初めて参加した直方市防災地域安全課の古川愛さんは「さまざまな人が参加していることに驚いた。直方の人はつながりを大切にする人が多いことが魅力」と、それぞれ話していた。
同協議会の松本直生事務局長は「ボランティアの方々が積極的に関わってくれて助かっている。市民が集い、盛り上がる貴重な機会。来年も開催するので、ぜひ参加してほしい」と呼びかける。