
福智町草場地区で8月23日、伝統神事「牛馬願成就」が開かれ、地域住民ら約50人が集い交流を深めた。
1723年に始まったといわれる神事の供え物=福智町草場で300年続く神事「牛馬願成就」
同神事は1723年に始まったと伝えられる。当時、農耕に不可欠だった牛馬が病で倒れたことから、豊作と無病息災を願って始まったという。
当日は、神職によるおはらいの後、住民らが炭坑節などを踊ったほか、子ども向けのビンゴ大会も開催。地域住民が持ち寄った手料理を囲み、世代を超えて交流する姿が見られた。
同地区の日高一雄区長は「かつては牛を飼う家々を踊って回っていた。今は形を変えたが、特に呼びかけなくても自然と人が集まるのがこの地域の良さ」と話す。
幼い頃から参加しているという中学3年の中村駿斗さんは「ビンゴや花火が楽しみだった。大人になっても参加したい」と話し、姉の颯花さんは「踊りが好きで練習から参加した。いろいろな世代の人が集まるのがいい」と笑顔を見せる。母の紀美子さんは「嫁いで以来、ずっと参加している。近所の方と交流できる貴重な時間」と話していた。
日髙区長は「人と人との付き合いを大切に、子どもたちが住みやすい地域づくりを進めたい。田舎暮らしや農業に興味がある人の移住も歓迎」と呼びかける。