福智町草場地区の公民館(福智町市場)で12月22日、恒例の「正月飾り作り」が行われ、住民ら17人が参加した。住民同士の交流などを目的にした公民館活動の一環で、福智町社会福祉協議会のサポートも受けながら開催しており、今年で7回目。
住民ら17人が参加した=福智町草場で迎春準備 住民ら手作りの正月飾りで交流
同会は、参加者の一人、加藤多美子さんが自宅に飾っていた正月飾りを見た近隣住民から「ぜひ作り方を教えてほしい」と声が上がったのがきっかけ。当初は加藤さんが講師役だったが、現在では参加者同士で教え合うなど、活動の輪が広がっている。
材料は、加藤さん宅の竹や、参加者がそれぞれの山や庭から持ち寄ったナンテン、松、梅など。参加者は、手作りの鶴や亀などの縁起物も飾り付け、オリジナルの正月飾りを完成させた。
準備では、加藤さんの夫が3時間かけて竹を切り出すなど、住民が協力し合った。公民館の八隅太郎館長は「当館では、絵や料理、干し柿作りなど、皆が得意なことを教え合っている。今回の正月飾りもその一つ」と地域の特色を話す。「一年の締めくくりに皆が楽しそうでうれしかった。これからも元気で活動を続けていきたい」とも。
参加した太田正子さんは「この活動に参加するようになってから、地元に早くなじむことができた」と笑顔を見せる。平野アキ子さんは「これをしないと正月を迎えられないと感じるほど。年々上達し、早く作れるようになった。こうした文化が地域に残っていってほしい」と話す。
福岡市から参加した九州大学3年の中森日菜子さんは「皆さんとお話ししながら飾りを作れて楽しかった。次は地元の野菜を使った郷土料理を教わってみたい」と、さらなる交流に期待を寄せた。