
福智町の定禅寺(福智町弁城)で4月20日に「藤まつり」が行われ、200人の花見客が訪れた。
大庭住職とライトアップを担当した福智町商工会青年部が寄付を呼びかけている=福智町定禅寺藤まつり
同寺の境内は、樹齢500年以上といわれる藤棚に覆われている。1962年(昭和37)年には福岡県の天然記念物に指定された。その際、当時の大庭達城住職が「誰にも接し、愛(め)でてほしい」という思いと、「白雲山迎接院定禅寺」の院名にちなみ、「迎接の藤」と名付けた。
藤の長寿と満開を祈る法要と尺八演奏を奉納するため、毎年4月の第3日曜日に行っている同まつり。当日は、ポテト、唐揚げ、ナゲット、梅ヶ枝餅、ベビーカステラ、炭火焼きなどを販売するキッチンカーや飲食店なども出店した。
藤棚のライトアップは、満開になる5月まで行う。ライトアップを企画した福智町商工会青年部長の高津勝平さんは「一年のこの時期にしか見ることができない、歴史ある藤の木に敬意を持って楽しんでもらえたら」と話す。
福智町在住で生後6カ月の娘の綺子ちゃんと訪れた中原銀二さん・莉歩さん夫婦は「地元にこんなすてきな場所があるとは知らなかったので、また来たい」と話していた。
住職の大庭成美さんは「毎年花が咲き終わった後、10万房の花を摘む作業が大変。特に剪定(せんてい)作業と肥料の資金が不足しており、5年前に『藤募金』を始め、寄付を募ってる。今年は例年に比べ花の付きも良く、ゴールデンウイークまで持つと思うので、ぜひ多くの方に来てもらえれば」と話す。
藤の開花状況は福智町のインスタグラムで、4月27日まで毎日配信されている。