飯塚高校(飯塚市立岩)吹奏楽部の生徒らが11月14日、飯塚市役所を訪れ、市内で活動する視覚障害者を支援するボランティア2団体に、演奏会で集めた寄付金6万4,104円を贈った。
寄付金は、9月28日にイイヅカコスモスコモン(飯塚市飯塚)で開いた演奏会「チアアップコンサート」の会場で集めたもの。募金活動は部員の生徒たちが「音楽と親和性の高い『耳』をテーマに、地域に貢献したい」と企画。当日は、子どもたちも楽しみながら参加できるよう、カプセルにお金を入れてもらう手作りのカプセルトイ式募金箱を設置するなどの工夫を凝らした。
寄付先は、市の広報紙などを音訳し、視覚障害のある人に「声」で情報を届けている「音訳いいづか」と「穂声(すいせい)」の2団体。それぞれに3万2,052円が手渡された。
贈呈式には、吹奏楽部の平岡衣乃演奏部長ら生徒13人と旭豊彦校長、顧問の草野愛子教諭らが出席。平岡さんは「地域で演奏会をする中で、地元の方々の力になりたいと思った。私たちの活動が、少しでも皆さんの力になればうれしい」と思いを語った。
寄付を受け取った「音訳いいづか」の田中栄子代表は「高校生の皆さんの温かい気持ちに心から感謝したい。寄付だけでなく、元気や励ましも頂き感激している。今後の活動の大きな励みになる」と述べた。
飯塚市の許斐博史総務部長は武井政一市長のメッセージを代読。「生徒と市民ボランティアが自主的に支え合っていることに感銘を受けた。皆さんは音楽だけでなく、優しい思いやりの心も届けてくれた」と生徒たちの行動をたたえた。