「老いを楽しむ」をテーマにした講演会「ケアカフェむゆうげん」が11月15日、香春町町民センター(香春町高野)で開かれる。主催はNPO法人「むゆうげん」。
過去のケアカフェむゆうげんで講演を聞く参加者(写真提供=むゆうげん)
同NPOは田川で訪問看護事業所「訪問看護一会」を、香春町でホームホスピス「わこの家」を、それぞれ運営する。ケアカフェは講師を招いて地域住民と一緒に学ぶ参加型の催しで、2019年度から毎年11月の第3日曜に開いている。今年で8回目。
始めたきっかけは、ホームホスピスという仕組みが世間になじみのなかった事業開始当時、地域の人と一緒に介護を学ぶ場をつくりたいと考えたこと。笹川保健財団の助成が後押しとなり、第1回につながった。
テーマの「老いを楽しむ」は、講師の村瀬孝生さんの考え方から。村瀬さんは、老いの中で思い通りにならないことを問題行動や衰えとして遠ざけるのではなく、その先にある穏やかさやユーモア、驚きや豊かさを含んだ尊いものと捉え、「老人性アメイジング」と呼ぶ。同NPOは「世の中は老いにあらがうことに力を注いでいるが、あらがえない老いを楽しんで迎えられる講演会にしたい」と話す。
村瀬さんは社会福祉法人「福岡ひかり福祉会」の「宅老所よりあい」「第2宅老所よりあい」「特別養護老人ホームよりあいの森」の代表を務める。「よりあい」は介護保険制度ができる前、下村恵美子さんらが「お年寄りが住み慣れた町で暮らし続けられるようにしたい」という思いから始めた「お年寄りを預かる場」で、「宅老所」と名付けた。
依頼のきっかけは、訪問看護一会の理学療法士・山下智範さんと村瀬さんが高校の同級生だったこと。昨年度のテーマを決める会議で名前が挙がり、スタッフも関心を寄せたが日程が合わず、本年度は早めに連絡して実現した。今年3月には宅老所よりあいを見学し、わこの家が掲げる「ともぐらし」の考え方と近いと感じたという。
サブテーマは「楽しい老後を迎えるための人生会議」。人生会議(ACP)は、もしものときに備えて望む医療やケアを家族や医療・介護の担当者と前もって話し合う取り組み。同NPOは「言葉自体が広まっておらず、意味を知る地域の人は少ない。なじみのない言葉にとらわれず、『終活』や『エンディングノート』のやり方として人生会議の考え方を広めた方がよいのでは」と話す。
当日は同NPO理事長の木本伸一郎さんと鶴我繁和香春町長のあいさつに続き、わこの家とケアカフェむゆうげんの説明、村瀬さんの講演を行う。その後は参加者が6グループに分かれ、スタッフがファシリテーターとして入るグループワーク。質疑応答と発表、村瀬さんの講評で締めくくる。
山下さんは「避けては通れない年を取ること、老後を悲観的に感じるのではなく、明るい未来として感じられる世になると思う。ぜひ来てほしい」と呼びかける。
開催時間は13時30分~15時30分(受け付けは13時から)。入場無料。定員は先着30人。香春町外の人や介護・医療の従事者、家族など誰でも参加できる。申し込みは専用フォームで受け付ける。来場者用の駐車場を用意する。