企画展「ラブ! ヴァンガード!! 前衛を愛した、あるコレクターの眼 ─草間彌生、ヘイター and more」が現在、「田川市美術館」(田川市新町、TEL 0947-42-6161)で開かれている。
紹介するのは、個人が集めた現代美術のコレクション「Wコレクション」。出品は121点で、うち今年8月に亡くなった現代美術家・草間彌生さんの作品が72点、スタンリー・ウィリアム・ヘイターの作品が19点(所蔵者は非公表)。同館館長の工藤健志さんがコレクションと以前からつながりを持ち、巡回展として企画した。
会場風景=田川市美術館で「ラブ! ヴァンガード!!」(写真提供=田川市美術館)
展示は3章構成。1章は、近代版画の発展に功績を残したイギリス出身の画家・版画家ヘイターの作例をたどる。コレクターは若い頃にパリでヘイターと出会い、その創作と人柄に引かれて収集を始めたという。2章は、「具体美術協会」の白髪一雄、田中敦子、嶋本昭三をはじめ、瀧口修造、山下菊二、山田正亮、河原温、奈良美智、中村一美ら戦後日本の前衛作家の作品が並ぶ。3章はコレクションの中核をなす草間さんの約70点で、最初期の「点」の作品から大画面の油彩画、ソフトスカルプチャーと呼ばれる立体、大型インスタレーションまでが続く。
田川展は章立てを巡回元の大分県立美術館と同じにした上で、中央展示室に草間の大型立体とインスタレーションを集めた。同館が挙げる見どころは、草間さんの「永劫(えいごう)回帰」(1988~91年)と「幻影の彼方(かなた)」(1998年)、ヘイターが晩年まで寝室に飾っていた「ファストネット」(1985年)。草間さんの国内美術館での初個展は北九州市立美術館で開かれ、初めてのパブリックアートは福岡市に設置されるなど、草間さんと福岡の縁も紹介する。
広報担当の美原沢子さんは「ここまでまとまった草間作品を見ることのできる機会はそうないと思う。絵画からソフトスカルプチャーと称される立体作品、大型のインスタレーションまで草間芸術の総体を楽しむことができる」と来館を呼びかける。
来場者は9月10日時点で約1000人。会期中の目標は5000人という。9月27日13時からは、ワークショップ「世界はくりかえす―箱の中に無限を作ろう―」を同館と旧レストラン「TANTO」(田川市立図書館横)で行う。講師は「ずこうしゃこどもアートスタジオ」の佐土嶋洋佳さん。対象は小・中学生で、定員は15人。Googleフォームで先着順に受け付ける。参加料は材料費500円(別途観覧料が必要)。
開館時間は9時30分~17時30分(入館は17時まで)。月曜と9月24日休館(9月21日は開館)。入場料は、一般=1,000円、高校・大学生=500円、小・中学生=200円(土曜は高校生以下無料)、未就学児無料。10月4日まで。